年頭所感

平成24年元旦

 謹んで年頭の御挨拶を申し上げます。

 栃木県日本歯科大学校友会会員の皆様に於かれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

 旧年中はいろいろとご芳情を賜り、まことにありがとうございました。

昨年は私にとって、二期目の会長職ではありましたが、前期以上に感慨深いものがありました。

 21世紀に入って10年以上経過したにもかかわらず、世情は地球規模で大きく揺れ動いていることを心底感ずるところであります。わが国に於いては申すまでもないところの「東日本大震災」とそれに伴う「福島原発事故」ということで、一日本人として動揺と悲しみ、そして混迷をするばかりでした。

 栃木県校友会として、公式に校友会本部に報告した災害事例は2件ということでしたが、その他にも県内の多くの会員が事の大小にかかわらず被災なさったことは、各地区の理事を通しての調査により十分に承知しております。そして、その後の校友会本部からの通達により実施された義援金募金へのご協力をお願いいたしました。(H2345) その結果、栃木県日本歯科大学校友会として、1,077,000(180名分)が集まり、526日付で全額を本部に送金いたしました。その金額は他県と比べても決して少ない額ではありません。今回ご協力いただいた180名分の会員以外では、日本赤十字社等の公的機関を通じて一人の人間として考える以上の額の義援金を率先して、すでに震災直後に送金なさっている会員も多数いらっしゃることも承知しております。

 そして、どのような形、どの団体においても自己の良心に基づいた行動は同じものと思っております。630日の本部報告によると、全国の校友からの義援金は総額32,079,487円となり、それらは被災者の存在する7県に対し、被災状況を精査した上で3,200万円が各県校友会に配布されました。

義援金の主旨を、事業及び生活の再建に資することとして、栃木県にも50万円が送られ、先に報告のあった2名の被災会員にお届けいたしました。

 今回のことで、私として特に注目すべきは、救援の対象である岩手・宮城県の校友からも義援金が集まったことです。

ご自分達が被災なさったにもかかわらず、苦しい中での他人への援助を申し出た行為に深く低頭致すところであります。

 後日、東北の被災県校友会より丁寧なる御礼の文書が届いております。

栃木県には、被災された福島県の会員が現在、県内某歯科診療所にて従事なさっていることが判明しておりますが、今後更に多くの方々が避難なさってこられることが考えられます。

 栃木県日本歯科大学校友会は、仲間としてできる限りの支援をして行きたいと考えておりますので、皆様にも何卒ご協力の程をお願い申し上げます。

さて、話は変わりますが、今年執行された催事について、重要なものがありました。

 「平成23年度日本歯科大学関東地区歯学研修会」が731日宇都宮グランドホテルで行われました。中原泉学長、近藤勝洪校友会会長など8名のご来賓、そして関東各県から22名の会員と、我が栃木県からは108名という大勢の出席者を以て、テーマも前述した事柄に関連した「大規模災害における歯科的対応」というテーマで盛大に開催されました。栃木県校友会会員の4割以上の出席が得られましたことは、内容がタイムリーであったことと何と言っても本会に対する会員一人一人の特段のご協力の賜物と大変感謝しております。

平成229月に行われた「関東地区懇和会」と2年に渡って、本県当番の大きなイベントが続いた訳ですが、本年は特にそういった予定は特に無く、通常の会務遂行に戻りますので、今年は少し足下を見つめて行きたいと思っております。

 校友会行事への多くの会員の参加が、現執行部の目指すところですが、今後はあらゆる年齢層、特に私より上の先輩方のご出席をお願い致したく、何らかの工夫をしてみたいと考えております。

 会員の皆様には、日々お忙しいことと思いますが、年に一度で結構ですから、何らかの形でご参加いただき、親しく会話を交わしたいと切に願っております。

 今年も昨年同様、あたたかいご支援・ご協力をご期待申し上げるところであります。  

                                                          栃木県日本歯科大学校友会                                 会長 大川 新